The Lord’s Prayer

「イエスはこれらのことを話してから、目を天に向けて、言われた。「父よ。時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現わすために、子の栄光を現わしてください。」(ヨハネの福音書17:1)

 マタイ福音書6:9-12で、イエスは、弟子達に祈りについてある形式を教えてくださいました。イエスは言われました、「だから、こう祈りなさい…」 しかしイエスは、聖書のその節で、弟子たちに言われた内容そのまま、私たちに祈りなさいとおっしゃったことはありません。それでも、今日、多くの人々はそれを「主の祈り」と、間違って呼んでいます。さらにイエスは、その時は祈りをしていませんでした。バプテスマのヨハネが弟子たちに教えてくれたように、イエスの弟子たちも、祈りについて教えてほしいと求めた上で、イエスは彼らに祈りの一形式を教えてくださったのです。

 残念ながら、今日の多くの人々は、誤った祈りの方式にもかかわらず、その祈りをそのまましています。彼らは言います。「御国が来ますように」しかし、神の御国は、すでに臨みました。そのような人々は、神の御国の生き方を歩んだり、楽しめるのができずに、生きているのは当然なことです。彼らは、神の御国が既に来ており、彼らの心の中にあるという事実を知っていません。ルカ10:9で、イエスは言われました。「神の国が、あなたがたに近づいた。と言いなさい。」また、ルカ17:21には、「…神の国は、あなたがたのただ中に[あなたを取り囲んで]あるのです。」と言われました。したがって、私たちは、もはや神の御国が来させるために、主に祈りません。私たちは、今、神の王国の中であり、その王国がすでに、私たちの中にあるからです。その王国は霊的な王国なのです。

 「主の祈り」の中で新しい被造物の実在と一致しない、もう一つの箇所は、次のような部分です。「私たちを試みに会わせないで、悪からお救いください。」キリスト者であるなら、神に悪からあなたを救ってくださいというような、そんな祈りが、どうしたらできるというのでしょうか? あなたは、イエスが死なれ、葬られ、死者の中から勝利して、よみがえられた二千年前に、すでに救出されたのです!コロサイ1:12-13で、神は、私たちを暗やみの圧制から救い出して、愛する御子のご支配の中に移してくださいましたと、語っています。

 キリストのものとは、サタンよりも優れたものです。「すべて」の暗やみの力から救い出されました。ハレルヤ!今、あなたはすべての支配と権威を乗り越えて、キリストと共に天の所に座っています!(エペソ2:6、1:21)サタンより圧倒的に優る者が、どうしてサタンから救い出されないといけないというのでしょうか? 主は、私たちに、そのように祈りなさいと、教えるはずがありません。

 あなたが主の祈りについて熟考したいと願うなら、ヨハネ17章を読んでください。17章の全体を通して、主は弟子たちと、これから主の御名を信じる人々のために、御父へと祈っておられます。これはつまり、あなたのための祈りでもあります!そこにでも、イエスは私たちに、ヨハネ17章を引用して祈りなさいと、言われていませんでした。しかしながら、それは真の”主の祈り”なのです。

祈り
尊い父なる神様、私が父の御ことばで光を得て、その光が私の霊的に悟りを下さりありがとうございます。私は変化されて、王国の実在を貫くより偉大な洞察力をいただきました。私はその王国の中に住んで勝利し、機能します。イエスの御名で祈ります。アーメン。

参考聖書
Ⅰヨハネ5:14  何事でも神のみこころにかなう願いをするなら、神はその願いを聞いてくださるということ、これこそ神に対する私たちの確信です。

ヨハネ福音書17:1-26 イエスはこれらのことを話してから、目を天に向けて、言われた。「父よ。時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現わすために、子の栄光を現わしてください。2 それは子が、あなたからいただいたすべての者に、永遠のいのちを与えるため、あなたは、すべての人を支配する権威を子にお与えになったからです。