2024年10月23日(水)
悪霊からの証は必要ない
You Don’t Need Testimony From Demons

「私たちが祈り場に行く途中、占いの霊につかれた若い女奴隷に出会った。この女は占いをして、主人たちに多くの利益を得させている者であった。彼女パウロと私たちのあとについて来て、『この人たちは、いと高き神のしもべたちで、救いの道をあなたがたに宣べ伝えている人たちです』と叫び続けた。幾日もこんなことをするので、困り果てたパウロは、振り返ってその霊に、『イエス・キリストの御名によって命じる。この女から出て行け』と言った。すると即座に、霊は出て行った。」(使徒の働き16:16-18)

今読んだところから、少女は本当のことを言っているにもかかわらず、なぜパウロが悲しんだのか疑問に思う人もいるかもしれません。パウロとその仲間は確かにいと高き神のしもべであり、少女が唱えていた内容もその通りでした。しかしパウロは、その少女が悪霊によって語っていることを察知し、だから悲しんだのです。パウロは少女の方に振り向いて、イエスの御名によって悪霊に出て行けと命じたのです。そして、瞬間的に少女は自由になりました。

少女の言葉は事実であったかもしれませんが、私たちは自分のアイデンティティを知るために、悪霊の証言などは必要ないのです。これは、ヨハネ福音書5章34節にあるイエスの言葉を思い起こさせます。「といっても、わたしは人の証言を受けるのではありません。わたしは、あなたがたが救われるために、そのことを言うのです。」(ヨハネ5:34)主は、悪霊の証言はおろか、人間の承認も必要とされなかったのです。マルコ1章23節から25節によるとこうあります。「すると、すぐにまた、その会堂に汚れた霊につかれた人がいて、叫んで言った。『ナザレ人イエス。いったい私たちに何をしようというのです。あなたは私たちを滅ぼしにきたのでしょう。私はあなたがどなたか知っています。神の聖者です。』イエスは彼をしかって、『黙れ。この人から出て行け」と言われた。』」御父はすでにイエスを証しておられ、イエスの御業もまた、神聖の使命を証していたのです。(ヨハネ5:36-37)

同様に、パウロは、たとえ事実であっても、悪霊からの証言は受け入れられないことを理解していました。人によっては、悪霊が自分の霊的権威を認めると、誇りを感じたり、正当性を確認したりする人もいるかもしれません。しかし、私たちが認められるのはキリストからであって、人や悪霊から認められるのではないことを理解しなければなりません。

「この人たちは、いと高き神に仕える者たちです」と少女が宣言したとき、それは敬虔に関する宣言ではなく、彼女の声の背後に隠れている悪霊による欺瞞的な行為だったのです。パウロの怒りは人間的な観点からではなく、むしろ霊的に悲しんでいたのです。ですから、彼女から悪霊が出て行くように命じたのです。あなたも、神を代弁するふりをする悪魔の声を拒み、悪霊が姿を現したら追い出さなければならないのです。

祈り
愛する父よ、キリスト・イエスにある権威を感謝します。私は神の御霊に導かれながら、神の御言葉の真理に堅く立ち、あらゆる惑わしの声を見分け、神からでないものを拒みます。私の権威はキリストのみによるものであり、私は大胆さと知恵をもってキリストの権威を行使します。イエスの御名によって祈ります。アーメン。

参照聖書
(マルコ1:23-25)すると、すぐにまた、その会堂に汚れた霊につかれた人がいて、叫んで言った。「ナザレ人イエス。いったい私たちに何をしようというのです。あなたは私たちを滅ぼしにきたのでしょう。私はあなたがどなたか知っています。神の聖者です。」 イエスは彼をしかって、「黙れ。この人から出て行け」と言われた。

(ルカ4:41)また、悪霊どもも、「あなたこそ神の子です」と大声で叫びながら、多くの人から出て行った。イエスは、悪霊どもをしかって、ものを言うのをお許しにならなかった。彼らはイエスがキリストであることを知っていたからである。

(1ヨハネ4:1)愛する者たち。霊だからといって、みな信じてはいけません。それらの霊が神からのものかどうかを、ためしなさい。なぜなら、にせ預言者がたくさん世に出て来たからです。